今回は、嫌がる方もあるかもしれないが、重い話を書いてみたい。

生活保護のニュース

生活保護に関する最近のニュースで、以下のようなものがあった。公平を期すために、籠池氏の小学校を安倍晋三記念小学校とねつ造報道し、国会を空転させるきっかけを作った朝日新聞から引用したい。

生活保護引き下げ、当事者に衝撃「寝て起きるだけに…」

生活保護費のうち、食費などの生活費をまかなう「生活扶助費」が来年度から引き下げられることになった。だが、厚生労働省が現在示している見直し案では最大で1割以上減る世帯があり、当事者には衝撃が広がる。生活保護基準のあり方や算出方法そのものの問題点を指摘する声も噴き出している。
中1と小4の娘がいる大阪市のシングルマザー(44)は昨年、元夫のDVなどが原因で離婚し、生活保護を受けている。パートで働くが、持病があって長時間の勤務は難しい。節約のために食材を洗った水はバケツにためてトイレ用に使う。スーパーでは見切り品を買い、炒め物はもやしでかさを増やしている。
厚労省の原案で、生活扶助費の減額幅が大きいのが、都市部で2人以上の子どもを育てる世帯だ。この女性のように、40代親と中学生と小学生の2人の子がいる世帯の場合は、約1万円減額される計算だ。一人親世帯に支給される母子加算も減る見込みだ。
女性は「どんな暮らしをしてい…(以下、要登録のため省略)



記事内容について、考えを書いていきたい。

1.表題について

生活保護費が減額されることで、保護を受けている方は、寝て起きるだけしかない…。ということを報道したいようだ。しかし、そもそも生活保護を受けている方は、なぜ生活保護を受けているのか?民間の方のページから引用してみる。

(以下、要旨抜粋)
①援助してくれる身内、親類がいない。
②まったく資産を持っていない。
③(病気、ケガなどでやむなく)働けない(例外もあります。)
④ 上記①~③を満たしている状態で、月の収入が最低生活費を下回っている

要は、基本的に「病気やケガなどで、働けない」ことが前提になっていることがわかる。
ここで矛盾が生じる。朝日の文章では「寝て起きるしかない」と書かれてるが、「病気や怪我などで働けない」方は、基本的に寝て起きるしかない。そして療養しながら仕事に復帰するまで生活するのが基本ではないだろうか。この点からして朝日の表現に恣意的な印象操作、すなわち「減額はかわいそうだ」という印象を与えるための文章になっている。

2.シングルマザーの節約例(赤字部分)

持病があるために、働けないシングルマザーの例が記載されている。
スーパーで見切り品を絶対に買わない一般人はいるのだろうか?今日食べるのだから、と見切り品を私は買うことは多い。私とこのシングルマザーは何が違うのだろうか?
またもやしも嵩を増すために、使用することは多々ある。もやし旨いし、好きだし。たまに贅沢に豆もやし買うこともあるが愛用している。
そりゃ、ねつ造報道の朝日新聞の方は、こんな安い食材買わないのでしょうけどね。朝日新聞が庶民感覚から一番遠いところにいるのでしょう
極めつけは「節約のために食材を洗った水はバケツにためてトイレ用に使う。」食材を洗うって、どれほどの食材を洗うのでしょう。普通、野菜や果物をさっと水で流す程度ではないでしょうか?
一体、どれだけ丁寧に食材を洗っているのか。しかもこの水をためて、トイレに運び、用を足したら使う。この水をためる容器を買うお金、運ぶ際にこぼした水の処理の雑巾と労力。これと節約できるほんのわずかな水道代を考えたら、まったく意味のない行動だと思わないのでしょうか。
私はこの記事にまったく同感できる点がありません。

3.減額の根拠

丁寧に、減額の根拠が載っています。
「生活保護を受けていない一般世帯の年収下位10%層のモデル世帯の生活費と均衡させる」
頑張って働いている方で少し苦労されている方の金額に合わせているのです。生活保護額が減少するということは、世間一般の方も苦労している。ということです。当たり前と言えば当たり前の理屈。
しかし、朝日新聞は、世間一般の方が苦労するのは知らんが、生活保護の苦労はかわいそうだ。と主張していることになります。
朝日新聞というのは、よほど恵まれてらっしゃるのでしょうね。朝日新聞からお金を出したらいかがでしょうか。



保育園と保育士


近年保育園は、誰でも活用できる行政サービスと考えている方が多いと思います。しかし、実態は異なります。ベネッセさんのページから拝借した以下の図で見てもわかるとおり、保育園は児童福祉法という法律に基づいて設置されています。

この児童福祉法というものの性質を理解するためには、以下の引用が一番だと思いますのでご覧ください。

社会福祉六法

社会福祉六法(しゃかいふくしろっぽう)とは、日本における生活保護法、児童福祉法、母子及び父子並びに寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法の総称。単に福祉六法(ふくしろっぽう)とも。
生活保護法(1950年施行)
児童福祉法(1947年施行)
母子及び父子並びに寡婦福祉法(1964年施行。旧称は母子福祉法、母子及び寡婦福祉法)
老人福祉法(1973年施行)
身体障害者福祉法(1949年施行)
知的障害者福祉法(1960年施行)

この並びをみてご理解いただけると思いますが、老人や障害者と言った一般的に社会的弱者と言われる方々のための法律と並んでいるのが、児童福祉法です。すなわち、家庭環境などが厳しい児童のための法律という点から、スタートしているのがこの法律なのです。意外かもしれませんが、生活保護と同列に論じられるべき問題なのです。
初めに記載した「誰もが受けられる行政サービスではない」ということの意味がご理解いただけたかと思います。この点を考慮すると、「日本死ね」と連呼するのではなく、議論を重ねて根本の法整備から始める必要があることをご理解いただけるのではないでしょうか。誰でも受けられる行政サービスにするためには、義務教育に近い形、すなわち学校教育法に準拠して改正する大改革が必要ではないかと思います。



保育士さんの給料

そして子供を預かる保育士さんの給料も問題があります。保育士さんの給料はあまり高くありません。その理由は上記したように、社会福祉の一環からスタートしたことが要因の一つです。
保育士の給料は、公務員保育士との兼ね合いがあるため実体を把握することが難しいのですが、一般に平均年収315万円というデータがあるようです。

保育士の年収は約315万!給料は20万前後!が全国平均となります。
保育士の年収の平均は、315万円でした。
平均年収は300万円~340万円と予測されています。
お給料(月収):約21万円
ボーナス:約60万円
※平成27年賃金構造基本統計調査より算出(以下略)

315万円を、12か月で割ると、約26万円(ボーナスを月割りで給付されたと仮定)。ここから税金などが3割と仮定すると、手取りは約18万円。
シングルマザーで子供を育てながら、保育士をされている方がいます。手取り約18万円で、そこから家賃を払い生活をしている方がいます。保育園では預ける親の仕事に合わせて土曜出勤なども多くありながら、生活を支えています。

上記した生活保護の14万円や18万円といった数字は、純粋たる生活費であって、家賃は別途振り込まれます。また持病があっても生活保護であれば、医療費は全額免除されています。

この状況をもっと冷静に考えるべきであろう思います。特に報道機関には、公正な視点をより考慮して報道をしてほしいと考えています。記事を書かれた記者は、当然この程度の知識があるであろうと信じていますが…。

最後に

今回は書かないが、医療機関に勤務していたころの経験から、生活保護についてはもっと問題点を深く検討する必要を感じている。
最近、衆議院足立議員(日本維新)が、頑張って外国人向けの生活保護の問題を取り上げている。言うまでもないが、日本人への保護であって、外国人に適応する必要は全くない。
また、日本人生活保護者の医療費についての改定も行われつつあるようだ。生活保護者が先発医薬品にする場合は、差額の支払いを求める方向だという。ぜひ導入してほしい。
この2つを引用して終わりにしたい。
足立さん頑張れ!

足立康史「障害を持たれている方に対して今日も財務省が『(年間96億円の予算を)削れ』と言ってきている。ギリギリの攻防が繰り広げられているわけですね。でも一方で、外国人の生活保護はどれぐらいの予算規模ですか?」

厚生労働省「日本人と外国人が同居している場合もあるので、外国人だけの生活保護費は把握することはなかなか難しいところでございます。世帯主が外国人となっている世帯数は把握していますが、生活保護費を把握することは困難でございます」

足立康史「結局、今の政府は野党も、公務員と政治家の給与はどんどん上げて、外国人の問題は議論していません。議論しても進みません。その中で障害を持たれている方の食事提供体制加算は財務省に押されて削減・廃止するということでは、政治の責任を果たしているとは言えない。こう申し上げて質問を終わります」

厚生労働省が外国人の生活保護費を把握していなかったというのは驚き。きちんと調べて無駄使いがないか見直すべきだろう。ここで以前netgeekで記事にした群馬県大泉町の事例を改めて紹介しておきたい。

政府は生活保護受給者が医療機関で薬を処方してもらう際、安価な後発薬(ジェネリック医薬品)の使用を原則とする方針を固めた。
来年の通常国会で、生活保護法など関係法の改正を目指す。生活保護受給者の医療費は全額が公費で賄われており、さらなる措置が必要と判断した。2018年度中に新制度を導入したい考えだ。
医師がジェネリックの使用を認めていることや、薬局の在庫が十分にあることを条件に、原則としてジェネリックを調剤し、処方する。自己都合で先発薬を使用する場合には、差額の自己負担を求めることも検討している。
ジェネリックは新薬の特許が切れた後、同じ有効成分で作られる薬。安全性や有効性が確認された成分を使うため、開発費用が大幅に抑えられ、価格は新薬よりも4~5割安くできる。