悲しくも考えさせられる映画 アフターマス

アフターマス アーノルド・シュワルツェネッガー主演

正直なところ主演が、シュワちゃんことシュワルツェネッガーだったことで見始めた映画でした。
ターミネーターとして活躍したシュワちゃん。どのような映画かわからず視聴しましたが、悲しい映画でびっくり。悲しい大人の演技を見せてくれます。
またしてもAmazonプライムです。



ストーリー ネタバレもあるのでご注意ください

このお話は、実話をもとにしています。
実話とは飛行機同士の空中衝突により、乗客乗員の全員が亡くなった「ユーバーリンゲン空中衝突事故」です。
2002年7月の飛行機事故で、詳細はWikipediaをご参照下さい。

映画の中では事故については詳細に描かれていません。その点を期待されてる場合は物足りなさを感じることでしょう。
映画自体は、あくまでもその関係者の物語として描かれています。しかし悲惨な事故があったことは充分に伝わってきます。

シュワちゃんの役どころは、妻と子供(妊娠中)をこの飛行機事故で亡くす初老の男という設定です。
なんて悲しい役なんだ…

仕事を終え空港に迎えに来たシュワちゃん。この後、飛行機事故という衝撃の事実を知らされるのです。

家族を飛行機事故で失う。ささやかな幸せから一転、どん底に突き落とされた男の姿。
悲しみの中で何をしていくのか?
それがこの映画の主題です。



考えてしまうこと ネタバレ

ここからはネタバレします。
読む方は、自己責任でお願いいたします。

【ネタバレします】
事故の原因は、複合的な条件が重なった上での管制官の行動とされています。
個人的には二人体制で、一人が休憩に入る。という体制の問題が一番大きいと感じますが…
この管制官は事故直後に退職します。

シュワちゃんのモデルとなったのは、実際の事故で家族を失ったロシア人建築士。
事故の2年後に、事故の原因とされる元管制官に会いに行き刺殺した方です。そのためこの映画の中でも最終的に元管制官を刺殺します。

その理由は「家族の写真を見ず、謝罪せず。写真を払い落した」こと。
複合的な要因があったとはいえ、事故原因の一つでもある方の行動としては、シュワちゃんに同情してしまいます。
その写真はこちら(右側)

その後刑務所に入り…。
なんとも後味が悪い実話に則した物語です。




これを見てあくまでも個人的見解ですが、一番悪いのは会社と休憩していた管制官ではないかと。
事故当時の管制官は、本来二人でこなす業務を一人で行っていたのです。
会社側は規則違反でありながら休憩を黙認していたし、のんびり休憩した側の職場放棄or責任放棄を問題視すべきではないでしょうか、と思います。

実際には現場で一人で奮闘していた管制官はマスコミから大バッシングを受け、会社を退職し名前も変えて生きていかざるを得なくなったのです。
本来マスコミが叩くべきは、会社ではなかったでしょうか。世の中はなんと無情なのか…。

そして事故などがあった場合にしきりに語られる「謝罪してほしかった」という言葉。
一人奮闘した元管制官も、シュワちゃんに謝罪はできませんでした。
劇中では家族とのひと時でもあったから、できなかった?
自分自身も被害者の一人だから謝る気はなかった?
それはわかりません。

それでも会社は謝罪すべきではないか。
休憩していた管制官も謝罪すべきではないか。元管制官一人に責任をかぶせずに、全体として謝罪をすべきだったのではないか。
私はそう考えます。

一人管制作業を奮闘していた元管制官。
その結果、家族を失った男。

二人の人生を描いたこの作品。物悲しい作品ですが、ぜひご覧ください。