福島香織著 ウイグル人に何が起きているのか 

ウイグル人に何が起きているのか

現在進行形で起きている、重大な世界的な人権問題。
ジャーナリストである福島香織さんの著書を読了しました。ひとことで言えば、信じがたい実態が記載されている。しかも現在進行形である、というところでしょうか。

福島香織さん

自称「平たい顔族」の福島香織さん。
チャンネル桜では和服で登場することも多く、魅力的な女性です。(写真はご本人のTwitterから拝借)



本の内容を少しだけご紹介


今現在起きている問題として、ぜひ手に取ってほしい本なのでごく軽く内容に触れたいと思います。
日本国内の人権問題と騒がれてることが吹っ飛ぶレベル(拉致被害者は別格として)の問題です。

著者の福島香織さんは、実際に今年2019年5月にウイグルを訪問し、過去と現在の違いを想起しながら本は始まります。町にあまり元気がない、という印象が現在のウイグルの第一印象のようです。



再教育施設

再教育というと穏やかな印象もあろうと思いますが、実際にウイグルで行われている「再教育」は実質「洗脳」と呼ぶべきレベルでしょうね。

基本的にウイグル人はイスラム教を信奉しています。
しかし、中国当局はイスラム教をよしとしていません。唯一絶対神は中国共産党、という考えなんでしょう。
そして恐ろしいことに、この再教育施設から元気に無事に戻ってこれない者も少なくない、と言われていることです。

移植臓器のドナー候補

最も恐るべきことは、移植用臓器のドナー候補として狙われているという点です。一般のウイグル人を管理するためにDNAや血液サンプルを提出させているそうです。

実際に、著者の福島香織さん自身も2011年ころに「日本人で腎臓移植を望んでいる人はいないか」と北京で聞かれたことがあるそう。

もともと中国では1984年より、死刑囚の遺体からの移植を行っており、このことを背景に移植医療技術の進歩があったと言ってもよいかもしれません。現在では死刑囚からの移植は制度として簡単に行えないため、かなり減っているようです。

そしてウイグル人ということが更に大きな不幸の可能性を示しています。基本イスラム教を信奉するムスリムですから、豚を食べない清い臓器(ハラール・オーガン)としてイスラム教徒の中での需要が更に高いそうです。

移植医療病院では、中東風の容姿をした富裕層の外国人の入院も多く報告されているそうです。

実際に移植用の臓器を取り出した医師の報告など、恐ろしい情報が出てきます。



まずは本を買おう

以上ほんの少しですが、内容について記載しました。
他にもウイグル人の方々がどのような迫害に日々苦しんでいるのか?多くの証言などとともに紹介されています。

日本に暮らすウイグル人留学生なども、家族の収容所送りや、パスポートの更新ができないなどの理由で、まともな勉強ができない状態にあるのです。
日本に留学しながら、同時に難民になりつつある。というのが留学生の現状でもあるのです。

そしてウイグルがなぜこのような状況になったのか?ウイグルの歴史的背景、および現在の米中大国の思惑に振り回される立地になってることも合わせて論じられています。

歴史的に中国に組み込まれてしまった地域(国・民族)の不幸な点の一つは、文化大革命の波に飲み込まれてしまったことでしょう。ウイグルも文化大革命の波の影響を受けています。しかしウイグルは更なる不幸にももまれてしまいます。

この現在の中で、何が起きているのか?
日本の国の比較的近い地域で、どのような問題が発生しているのか?私たちはもう少し見直す必要があるでしょう。

「隣国だから仲良くしましょう」という言葉は美しいですが、現実的に仲良くできる人なのか?を確認しないといけません。中国は自国の西側ではこの本に書かれているようなウイグルでの対応をし、反対側の東側では南シナ海に人工島を建造しているのです。考え方の本質は同じ根っこではなでしょうか。

できればお読みいただき、現在進行で起きてる問題をしっかりと認識いただければと思います。私自身、よく理解でいていなかったウイグルの現状と歴史を少しは理解できたと思います。