本当の中国を理解するために 石平著中国人の善と悪はなぜ逆さまか

中国人の善と悪はなぜ逆さまか

以前も、石平さんの本を紹介しました。国際化を考える際の参考に こちら→石平著中国五千年の虚言史

その本を呼んだ時も、かなり中国人というものを理解できたように思います。
そして、今日ご紹介の「中国人の善と悪はなぜ逆さまか」を合わせて読んでいただくと、本当に深く中国人というものが理解できるように思います。
その意味では双方の本を合わせて読んでほしいと思います。



宗族と一族イズム

本の写真はこちら。石平さんが珍しくまじめな顔をして写っています(失礼)。

前回ご紹介した本は、「いかに中国人が嘘つきか」という点から書かれていました。
今回の「中国人の善と悪はなぜ逆さまか 中国人の善と悪はなぜ逆さまか」は、その背景が書かれている本であるといえると思います。

その背景の核となる考えが「宗族」による「一族イズム」にある、と石平さんは教えてくれています。

詳細は、本を読んでいただくことがよいと思います。元中国人であり、北京大学卒業の英才である石平さんならでは視点であり、中国および中国人というものについて、考えを改めるよい機会になると思います。



宗族について

ちょっとだけ中身に触れたいと思います。
宗族とは、要は「一族郎党」とほぼ同じです。違うのは、生活すべての中心がこの「宗族」である、という点です。

この宗族についての考えは、おそらく日本では理解できないことだと思います。おそらく、中国があまりに大きすぎる。という背景もその発達したのだろうと想像できます。

中国では、この宗族が最も重要視されるのです。

儒教的観念

さらに前回の「中国五千年の虚言史」で紹介した、日本とは異なる儒教の教えの部分も、宗族が中心となります。
宗族の仲間については、嘘をついてはならない。守らねばならない対象になるのです。

「仁義礼智信」といった、儒教の良い面?を要求されるのは、この宗族内の仲間に対してです。
隣の違う宗族は、逆にだます対象になるのです。
(余談)私としては、中国での儒教の教えが偏っているように思いますが、本家は中国なんですよね…。微妙な思いです。



日本人と異なる考えの根幹 一族イズム

日本でも、郷土愛はあるでしょう。高校野球の地元チーム、もしくは同県チームへの応援などもこの表れでしょう。
また大学などの出身校への愛着も同じように持っていることが多いと思います。

そして会社でも、この出身地や出身学校ごとの派閥などもよくある話です。
ですから、この集まり方については、それほど違和感なく受け入れることが可能だと思います。

しかし、中国での宗族とは大きく異なる点があります。中国ではこの宗族こそが最大・最上位の価値基準であるということです。

日本の会社などの派閥で、殺人まで発展することは少ないだろうと思います。
派閥抗争があっても、価値・判断基準は法律であるし、一般的な倫理的な側面を凌駕することは極めて少ないだろうと思います。

しかし、中国は違う。
簡単に、法的・倫理的ルールを飛び越えます。「宗族の利益のために」という言葉の前に、法律や倫理はありません。すべての判断基準が、この小さなコミュニティ単位である宗族になるのです。

法や倫理を凌駕する判断・価値基準である宗族。その益のためなら殺し合いもあり得るのが、中国の宗族なのです。




早い話が、要は宗族とはニーガン(by ウォーキングデッド)です。

集団を守るために殺すこともいとわない。ゾンビが跋扈する世界の話と侮るなかれ。現在でもニーガンが、そこかしこに存在する、というのがわかりやすい例えではないでしょうか。

このことが、日本との大きな違いではないかと思います。そして日本人ではなかなか理解できないことだと思います。

ということを教えてくれる本です。中国人を知るためには必読の本と言えるでしょう。これ以上書くと、中身が解ってしまうので止めておきます。
ぜひじっくりお読みください。

追 石平さんの「わが安倍総理が~」と語るのが大好きです。もう日本人以上に日本人だな、と思ってしまいます。