もうすぐ選挙です。裁判官の審査もありますよ
最高裁裁判官について
衆議院選挙と同時に、最高裁裁判官の審査も行われます。
そういえば、衆議院議員選挙の際に、あったよなぁと記憶の方も多いと思います。実はこの投票、早い時期の期日前投票では投票できないこともあるそうです。気を付けたいものですね。
なにしろ、三権分立(行政・立法・司法)の一つの長です。しっかり考えて審査を行いたいものです。
三権の一つの長である、最高裁裁判官にはいくつかの課題もあります。
1.国民審査と言っても、判断基準(情報)がほとんど無い
2.最高裁の定年は70歳。
3.一度国民審査で、信任されると10年間は審査されない
4.ほとんどの方が60歳を過ぎてから最高裁裁判官になる。そのため2.および3.の理由から、一度信任されれば退官まで残ることがほとんど。
つまり最高裁裁判官になった直後の情報があまり無い時期に適当に信任を受けて、そのまま何を行っても安泰。一言でいえばこれが問題です。
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問題だと思う判決
個人的に非常に問題だと思われる判決を一つ紹介します。客観的な視点として、慰安婦やサンゴのKYなど、ねつ造記事も書かれる朝日新聞webからの引用です。
北海道積丹町の積丹岳で2009年に遭難した札幌市の男性会社員(当時38)が死亡したのは、道警が救助方法を誤ったためだとして、両親が道に約4180万円の損害賠償を求めた訴訟の上告審で、約1800万円の支払いを命じた二審・札幌高裁判決が確定した。最高裁第三小法廷(大谷剛彦裁判長)が、11月29日付の決定で道の上告を退けた。
昨年3月の二審判決によると、道警の山岳遭難救助隊が積丹岳で男性を発見したが、運ぶ途中に隊員が男性を滑落させた。男性はその後、凍死した状態で発見された。
一、二審判決は「山岳遭難者救助は警察の責務」とした上で、隊員の救助方法に過失があったと認定。二審は過失を一審・札幌地裁判決より重く見て、賠償額を約600万円増額した。
男性の母(71)は「判決を真摯に受け止めて、道民からの信頼に応えられる救助隊に生まれ変わってほしいと望みます」とのコメントを出した。http://www.asahi.com/articles/ASJD15QWHJD1UTIL02W.html 救助途中に滑落、道警の過失確定 積丹岳遭難死で最高裁
全体の詳報については、どらかに偏らず比較的事実のみを記載していると思われる、こちらのページから引用したい。
(略)男性は、午後に友人とはぐれ道に迷い、山頂付近でビバークをする。
警察と消防は、翌2月1日早朝より捜索し、正午頃に北海道警察の山岳救助隊が男性を発見。
男性は意識朦朧としていたことから、隊員が交代で男性を抱えて下山していたところ、雪庇を踏み抜き、男性と隊員3名は斜面を約200m滑落する。
救助隊は男性を捜索の上発見し、ストレッチャー (ソリ) に固定し崖上へ引き上げようとしたが、引き上げ作業中、隊員が交代するため、ストレッチャーをハイ松に固定。しかし、ハイ松が折れ、ストレッチャーに固定された男性は、ストレッチャーごと滑落し不明となる。
悪天候などのため救助隊は同日の捜索を断念、翌2日朝、男性は崖下の標高約1000m付近で、ストレッチャーに固定された状態で発見され、ヘリコプターで病院に搬送されたが死亡が確認された。 男性の死因は凍死だった。(略)https://rindow33kai.grupo.jp/blog/1159563積丹岳遭難事故裁判を追う
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これでよいのか?
おおむね状況はご理解いただけたことと思います。
ほかにも遺族側からの主張、道警からの主張それぞれあります。気になる方はどうぞ検索してみてください。たくさん出てきます。
私個人の意見を以下に述べます。
1.救助に行くほうも命がけである。
2.後から(外から)見て、判断や行動を批判するのは簡単。しかし現場では、簡単ではない。
3.現場の判断は何があっても、尊重すべきである。
以上から、私はこの判決が大いに不服である。たとえ現場での判断ミスがあったとしても、それは結果論であり責任を追及すべきではない。ましてや賠償を認めて、何の意味があるのか。まったく理解できない。
スキー場ではない自然の山に勝手に出かけて、遭難したら早くきちんと救助せよと。悪天候の中救助活動を行い、失敗したら賠償だ、と。本人がスキー場以外の場所に行かなければ、この事件は起きなかったのだ。
繰り返しになりますが、任務とはいえ命がけで救助活動に従事する方への
尊敬の念が全く感じられない。
いつから日本はこのようになってしまったのか。
救助に行くのは、リスクしかないという状態にこの国はなったのだ。
この判決には、様々な意見があろうと思います。しかし私は間違っていると声を大にして主張したい。そしてこの最高裁判決を出したのが、「大谷鋼彦裁判長」です。
残念ながら5年前に信任されています。信任後の2016年にこの判決。そして2017年3月退官。すでに最高裁からは身を引かれています。この裁判はこのままでよいのでしょうか。
万が一、救助の過程でミスがあったとしても、「ミスは認定するが、賠償には値しない」という判断ができなかったのか…。命がけで出動して、成功して当たり前。失敗したら賠償って、おかしいと思うのですが。
衆議院選挙の陰に隠れ、見逃しがちな一つの大きな問題だと考えています。
追 マスコミが自身のことを「権力の監視」が存在意義である主張しています。三権の長という大権力者である最高裁裁判官への監視は、いつになったらやってくれるのですかね。
今のマスコミには期待することすら無駄なんでしょう。
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